少し遡るが、6月9日の土曜日は川口市立グリーンセンターを訪ねた。
前回は3月だったので、3か月振りの訪問ということになる。
ここは川口市の安行という地域にある。
植木の町として名の通ったところだ。
春には、この地で生まれた大寒桜が咲き乱れる。
実家へ遊びに行くとき、ここはコースに組み込みやすい位置にある。
前回は実家の後にここへ寄った。
しかし、それでは実家で酒が飲めないので、今回は先にここを訪れることにした。
ちょっとした遊園地もあるので、下の子どもも連れて出かけた。
樹木が中心の植物園なので、春に比べれば花の数は少なく感じた。
それでも、いろいろな花にめぐり合うことができた。
園芸品種では、紫陽花と花菖蒲が真っ盛りで、見事な光景を見せてくれた。
群生するアナベルも清楚で悪くない。
それから、少し早いように思うのだが、夾竹桃が満開であった。
傷みやすい花だから、こんなに綺麗な状態のものを見るのは初めてだと思う。
夏椿ももう咲き始めていた。
山野草のコーナーは枯れていたが、中に破れ傘の咲いているのを見つけることができた。
アカンサスも、あまりいい状態のものは撮っていなかったが、生きのいい写真を撮れた。
黄花の鋸草もきれいに咲いている。
梅園では豊後梅の実が収穫期を迎えていた。
定家葛も、いい状態のものが撮れた。
下野も咲いていた。
息の長い花だが、ライラックハイビスカスも撮れた。
そのほか温室でアナナスの類など新しいものをいくつか撮って、十分な収穫の一日だった。
6月16日(土)は上高地に行ってきました。
昨年9月に行ったときは、大正池から河童橋までを散策しましたので、今年はぜひ明神池まで歩きたいと思っていました。
天気予報では週末は崩れるのかなと心配しましたが、当日はものすごくいいお天気になり、素晴らしい一日を送ることができました。
今回のツアーはクラブツーリズムさんの「たっぷり上高地4時間 華麗に彩られた明神池へ」というものでした。
龍(夫様)と「4時間あればゆっくり花が見れるね」と言いながら、乗り込んだバスは新宿を午前7時半に出発。途中渋滞に巻き込まれたりもしましたが、見事なお天気に富士山もすっきりと見えて、華凛はバスの中でもうすっかり上機嫌。何といっても富士山がでーんと見えるということは、関西人の華凛にとっては感動もの。思わず興奮してしまいました。
中央道を岡谷JCTまで、長野道を松本ICまで行き、国道158号線で親子滝トンネルと山吹トンネルの長いトンネルを抜けて上高地の入り口である釜トンネルへ入ります。さてこのトンネルを出るといよいよ大正池です。
前回行った時もそうでしたが、今回も降りる場所は各自で決めてよいということでしたので、大正池・帝国ホテル前・バスターミナルの三箇所から選ぶことができました。バスの中でいただいた地図をみて、やはり花の写真を撮りながら歩くとなると、大正池から明神池まで行くのは、歩くことを目的としてもかなりハードな行程なのでとても無理と判断。計画通り今回は帝国ホテル前から明神池を目指すことにしました。
もともとバスに弱い華凛は、去年も長野道を降りたあたりから「ちょっと気持ち悪いな…。」という状態になってしまったのですが、今年もやはりあともう少しという時に元気がなくなりそうでした。
でも大正池に着くと、もう目の前にどーんと焼岳が見えてきますから、「さぁ、次の帝国ホテル前で降りるぞ。」と、気合も十分入り、気持ち悪さもふっとんでしまいます。ほんとうにあの雄大な景色は、それくらい迫力があって、山の神様がそこにおられるような感じを受ける場所だと思います。
さて、背中に背負った龍と色違いのリュックには、今回のツアーについているお昼のお弁当もしっかりと入れ、最後のトイレ休憩の時に仕入れた飲み物も入れてと準備万端。まずは田代橋まで歩きます。空は真っ青に晴れ渡り、小鳥の囀りと緑の木々の香り、湿った土の香り、そして梓川を爽やかに渡る風を感じながら散策を開始しました。
川の水はかなりの水量があって、波しぶきが立つほどの勢いなのにまったく水が濁っていません。それほど澄んだ美しい水の流れを見ながら、川沿いに進んでいきます。
小さな雑草のようなお花も見逃すまいと、お花を見つけては龍と声をかけあって梓川の右岸の道をきょろきょろしながら歩いていきます。そして立ち止まって左岸を見上げれば霞沢岳がみごとに輝いてそそり立っています。
二人にとってここは宝の山。
足元に白いいちごのような花…と思えば、「シロバナノヘビイチゴ」
小さくて見落としそうだけれど、勿忘草に似た「エゾムラサキ」
木の根元になにやら可愛いお花。
「あなたはだぁーれ?」
なんて思いながらもパチリ。
さらに歩みをすすめれば、去年見落としたウェストン碑もパチリ。
そんなペースでやっと河童橋まできました。ここだけはちょっと観光地と言った感じ。もちろん河童橋から望む穂高連峰は圧巻。ここに来てよかったと、まるで異空間がそこに存在するかのような景色をしっかりとカメラに収めます。
さて、花はといえば…紫の色も美しく「ラショウモンカズラ」や
「ユキザサ」など、自然の中で咲いている花は生命力が違うように感じます。
アップダウンも多少ありの木道をずんずん歩いて、
やっと明神橋に到着。
ここまできたのだから、明神池も…とは思ったのですが、バスの中で頂いた地図には、明神池からバスターミナルまで約90分かかるとのこと。つい花を見てしまう私たちにとっては、明神池も確かに見たいのですが、ゆっくり時間があれば、明神池の周りの花も見たい。というのが本音。帰りのことを考えて、先を急ぐことにしました。
明神橋を渡ったところに”穂高奥宮”と書かれた明神池参道標があり、その傍には白い花を沢山つけた大きな木が目をひきました。
何の花かわからないので、明神館に入って教えていただきました。華凛がたずねると、すぐに「コナシだよ。」という返事。後で帰宅してから龍が調べてくれて、「コナシ」=「ズミ」ということがわかりました。
帰り道はなるべく花には目もくれず、頑張って一生懸命歩きました。華凛は両手を必死で振って歩いていたせいか、ビジターセンターに着いた時には、手のひらがむくんだみたいになっていて、足も腰もかなりくたくたでした。
でも頑張って歩いたお陰で、ビジターセンターに立ち寄る時間が取れ、花の名前を調べることができて大収穫でした。
わからなかった可愛らしい花も「ベニバナイチヤクソウ」だとわかり、大喜び。
龍が「イチヤクソウに似てるんだけどなぁ。」と言っていて、大正解だったので、さすがと思ってしまいました。
帰りは松本の亀田屋酒造に立ち寄り、お酒もゲットして大満足。
こちらは1870年創業で、信州の地酒を代表する”アルプス正宗”というお酒が有名だそうです。また山開きを祝う「上高地開山祭」のとき、川にお神酒を流す神事があるそうですが、その時にこちらのお酒がずっと使われてきたそうです。
結局お昼のお弁当はバスに戻ってから食べた為、夕食にと注文しておいたうなぎ弁当まで手が出ず、亀田屋さんで買ったお酒を飲みながら、上機嫌で帰路につきました。
今回の上高地もお天気がよく感謝感謝でした。私たちの旅行は大抵がよいお天気に恵まれ、自然を満喫させてもらえるので、本当にありがたいです。
そしてまた、貴重な自然の芸術品とも言うべき花と、地球的規模の造形美である山の美しさに触れ、またそこに住む小鳥達の声を聞くことができて、ますますこの素晴らしい自然を大切にしなくてはいけないなと感じました。